Dynamips/Dynagenを使用してBGPによるトランジットASを構成します。AS10, AS20, AS30を作成し、AS20-AS10-AS30のように接続します。AS10をトランジットASとして、AS20とAS30の間で疎通可能となるように構成します。
- Topology
- Configuration Settings Overview
- トランジットASとは
トランジットASとは他のAS同士の通信を通過させるASのことで、他のAS間の接続性を提供するASです。
今回の構成ではAS20とAS30との間でしか通信しませんが、他のASとの接続性とはインターネット全体との接続性も含みます。
トランジットASは他のAS同士の通信を通過させるため、他のASのルートを把握しそのルートをアドバタイズします。
アドバタイズするということは、アドバタイズしたルート宛てのトラフィックが自身のASに流れ込んでくるということです。
今回の構成ではAS10はAS20とAS30のルートを把握し、AS20に対してAS30のルートを、AS30に対してAS20のルートアドバタイズしています。
- BGP Configuration
- AS10 BGP Configuration
AS10内ではiBGPピアをフルメッシュで構成。ループ防止のためiBGPスプリットホライズンにより、
iBGPピアから受信した経路を他のiBGPピアへはアドバタイズしないため、
iBGPピアをフルメッシュで接続する必要がある。iBGPピア数を削減する方法として、
ルートリフレクタやコンフェデレーションがある。
BGPルートリフレクタの構成はこちら
BGPコンフェデレーションの構成はこちら
R12ではAS20のルートをiBGPでAS10内にアドバタイズした際、アドバタイズしたルートのネクストホップが
eBGPから受信ものになる(今回の構成では100.0.0.2になる)。AS10内からはこのネクストホップへのIP到達性が
ないため、R12においてiBGPでルートをアドバタイズする際、next-hop-selfコマンドを指定し、ネクストホップを
AS10内からIP到達性のあるR12自身に変更する必要がある。なお、R13においても同様の設定が必要となる。
- AS20 BGP Configuration
R21において、BGP networkコマンドにより、20.0.2.0/24をアドバタイズ。R21ではなくR22でアドバタイズしていも良いが、
R21のルーティングテーブルに同じルートが存在する場合(*1)、R21でも20.0.2.0/24のルートをアドバタイズ可能。
(*1) AS20内ではOSPFによりルーティングしているため、R22に接続されているセグメントをR21でも学習しているため、
R21のルーティングテーブルに20.0.2.0/24のルートが存在している。
- AS30 BGP Configuration
R32において、BGP networkコマンドにより、30.0.2.0/24をアドバタイズ。AS10とeBGPピアを張るR31は、AS30内のR32との
iBGPによりR32からこのルートを受信し、AS10へアドバタイズする。
- Dynagen Config File / Router Config
1. Dynagen .net file
2. R11
3. R12
4. R13
5. R21
6. R22
7. R31
8. R32
9. HOSTA
10. HOSTB
- R11,R22,R32 Routing table & BGP table
R11 : sh ip route
: sh bgp ipv4 unicast
R22 : sh ip route
: sh bgp ipv4 unicast
R32 : sh ip route
: sh bgp ipv4 unicast
1. R11
2. R22
3. R32
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