CEFスイッチングやコントールプレーン、データプレーンの役割について記載します。
- Overview
- ファストスイッチングとCEFスイッチングの違い
- ファストスイッチング
宛先への最初のパケットがプロセススイッチングされることにより
キャッシュエントリが作成され、以降のパケットはこのキャッシュ
エントリを使用し転送される。
- CEFスイッチング
ルーティングテーブルからFIBテーブルが、ARPテーブルから
隣接テーブルが自動的に生成される。パケットは
この2つのテーブルを使用し転送される。
これらのテーブルはパケットがスイッチングされる前に生成されるため、
ファストキャッシュのように最初のパケットのプロセススイッチの必要がなく、
パケットスイッチングの際のCPU負荷が低減される。
- コントロールプレーン
- ルーティングテーブル
ルーティングプロトコルにより作成される。
コマンド :
show ip route
- LIBテーブル
LDPの設定により作成される。
コマンド :
show mpls ldp binding
- データプレーン
- ルーティングやラベルスイッチングで使用されるテーブル
コントロールプレーンでは、ルーティングやラベルスイッチングに必要な
情報がルーティングテーブルやLIBテーブルに収集される。
データプレーンでは、コントロールプレーンで収集した情報をキャッシュして、
パケットの転送処理を高速に行う(ルーティングテーブルから
FIBテーブルを、LIBテーブルからLFIBテーブルを作成し転送処理を行う)。
また、ARPテーブルからは隣接テーブルが作成される。隣接テーブルの
確認コマンドは以下になる。
コマンド :
show adjacency summary
show adjacency ethernet 1/1 detail
FIBテーブルにパケットの転送に必要となるMACアドレスは格納されておらず、
宛先のアドレスとこのアドレスに対応した隣接テーブルへのポインタが格納
されている。隣接テーブルにはパケットの転送に必要となるMACアドレスが
格納されており、ルータはFIBテーブルと隣接テーブルを参照し、MACアドレス
を取得した後、パケットを転送する。
ルーティングテーブルやLIBテーブルの生成のようにFIBテーブルやLFIBテーブル
の生成のために特別な設定は不要であり、コントロールプレーンの情報から
自動的に生成される。ただし、CEFを有効にしておく必要がある。
MPLSを有効にしたルータはIPパケットを受信するとFIBテーブルを
参照して転送を行い、ラベル付きパケットを受信するとLFIBテーブルを
参照して転送を行う。
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